パラガンマ(GJ21)純正TM28キャブ取付

 RZR用の社外キャブレターとしてTMX30やPWK28でRZR用にSETされたものが販売されていますが、管理人にとってはちょっぴり高価です。

 また、管理人はノーマルキャブと長年連れ添ってきたのでミクニのジェット類は山ほどあるので、京浜(PWK28)は使いたくない。

 パラガンマ(GJ21)に採用されたTM28は加工が必要ですが安価に入手出来るので、マル貧管理人的にはこっちを選んでしまうのは性なのかもしれません(笑)。

 このTM28は簡単にポンで装着出来ませんので、装着までの道のりをコンテンツにしておきます。

 ノーマルキャブも嫌いじゃないのですが、フラットバルブキャブの見た目とアクセルレスポンスの良さにちょっと浮気してみました。
変更しなければならない点

<キャブレタートップの形状変更

 RZなら必要ありませんが、RZRですとノーマルのストレートなワイヤーガイド(画像A)ではフレーム当たってしまいます。
 ガイドをTMX30用(アクティブから購入出来る)か、トップ(画像B)ごとTZR(1KT系)ないしR1−Zの曲がっているガイドが付いている物に交換します。

<ニップルの取り付け>
 ノーマルではオイル給油ニップル及び負圧取り出し口がありません。取り付けに都合の良いところとしては画像C部に負圧、画像D部にオイルのニップルを取り付けると良いと思います。
 なお、負圧についてはコックをPRIのみ使用するなど落下式にしてしまえば、取り出し口を作る必要ありません。
 まず、オイル給油ニップルと負圧取り出し口を作ります

 それぞれ使用するニップルはRZRのノーマルキャブから引っこ抜きます。ウエスで保護してからペンチで引っ張ればニップルは取れます。

 それぞれのニップルの径に合わせて、圧入出来る径の穴を上記画像C及びD部にドリルで開けます
 ハンドドリルで今回加工しましたが、手のブレで穴がドリル径より大きく開いてしまう為、ニップルの径より小さめのドリル径で穴を開け、そこから少しずつ広げてニップル径に合わせてニップルを圧入しました。

 圧入したけどオイル給油部分はキャブボディの肉厚もそれほどないので、更に瞬間接着剤を付けて保険を掛けておきました。
 アクセルワイヤーですが、今回キャブのトップ部分をTZR(1KT)の物を使用したので、アクセルワイヤーもTZRの物を使用しました。

 1KTのオイルポンプ引きはYPVS連動式なので、直接オイルポンプが引けるようにジョイント部をバラしてRZRの物に組み替えます。

 画像はありませんが、ジョイント部の中を見ると、プラスチック製で3点カシメられた蓋で各ワイヤーをひとまとめにしてますので、3点のカシメられた部分をカッターでそぎ落として蓋を取り外せば、各ワイヤー類をバラすことが出来ます。

 また、RZRノーマルのアクセルホルダーではバルブ全開までワイヤーを引ききれないと思われます。TZRもしくはノーマルよりハイスロの物に交換する必要があると思います。
 ガンマとRZRではキャブレターピッチが異なりますので、RZRのピッチに合わせた長いホースに交換します。 ガソリンホース(約25mmへ)とジョイントホース(約43mmへ)の2本の交換が必要です。

 なお、後期型のガンマキャブは画像赤矢印のガソリンホース差込み口に切りかきがありホースが抜けにくくなっていますが、初期型のキャブはそれが無い為にホースが非常に抜けやすいです。

 ホースのサイズ選択及びクリップのサイズは適正な物にしないとキャブ装着時にグリグリとキャブを押し込む際に抜けちゃいますので注意です。
 実際にこのキャブレターをマニホールドに差し込むと28パイとノーマル(26パイ)より大きい口径ではありますが、差込み口の肉が薄い為にマニホールドとの合い口が若干スカスカになってしまいます。

 無理にクランプで締め込んでも二次エアを吸ってしまう可能性があるので、画像のようにシールテープを巻きつけて肉厚を付けてから装着しました。
 
 なお、3HMのクランプ使用の際はネジ部に入っている締め込み過ぎ防止用のカラーは取り外した方が良いと思います。

※きつめにマニホールドクランプを締め付ける為に、マニホールドの寿命はノーマルの時より短いかもしれません。
 
パワーフィルター等はRZR用の物がそのまま使用できます。未確認ですが、ノーマルエアクリーナーも使用出来そうな感じです。
<感想>
 装着当初、適当なセッティングから初めていったら低速域が非常に濃くなってしまいました。他の方も同じ意見があったので、これを解消するようにセッティングを振っていくと良いようです。
 まだ完全にセッティングしきってませんが、ガンマ純正流用でもさすがはフラットバルブキャブ!フケ上がりとレスポンスの良さはノーマルキャブと明らかに違います!
 見た目もやっぱTMは格好イイっす。

<追記:セッティングについて>
 パワーフィルター、社外チャンバーでメインジェット200番前後(TM28ノーマルは120番)、スローは20番(ノーマル)、エアスクリューは2〜3回転前後戻し、クリップ位置は真ん中ないし一段上くらいが基本線でしょうか!?あとは各自の仕様で煮詰めてください。

<スペシャルサンクス>
 程度が悪くて使うことが出来なかったけど装着きっかけとなるTM28をくれたBobbyさん、1KTのトップをくれた親子さん、先駆者の知恵を教えてくれた伊藤さん、、、、スペシャルサンクスですm(__)m



2007年1月:ある程度走行してみて、改良したい部分があり一旦取り外しました。
 上記の基本線辺りでセッティングを開始しましたが、このTM28はメインジェットの影響力が全域に渡って強く出るようで、高回転よりにセッティングを合わせる(メインジェットを大きくし過ぎる)と、低速域がカブってしまいます

 4000rpm以降のフケ上がりはとても気持ちが良いのですが、信号や渋滞も多い私の走行条件では低速のカブりはちょっと厳しい面を感じました。
 エアスクリューの調整だけは改善しきれなかったので、パイロットジェットやニードルの番手変更で対処してみたいと思います。

 また、左画像はリードバルブ側からキャブの差込み口を見ているのですが、差込み口長がRZRより若干(8mm程度)短く隙間が空いてしまいます。ここも出来れば段差を無くすようにマニホールドを削りたいと思っています。

 他、細ごましたところも手を入れてそのうち再装着予定で〜す。装着したらまたコンテンツUPする予定です。
 ただし、私のRZRはエンジンも圧縮やポートタイミングを変えていますし、チャンバーもノーマルキャブでかなり大きな番手のメインジェットが必要でした。
 ノーマルエンジンやメインジェットがそれほど大きくなくて性能が出せるチャンバーでは、上記の基本線のセッティングで落ち着くと思われます。実際に装着されて普通に走っている方も知っていますので、あくまで「私の感じた問題」ってことで!



Room No.29LTOPページへ

前のページにはツールバーで戻って下さい。