まだ、途中作成。分解編のみ。

RZRエンジンのレストア

@A腰上分解編 B腰下分解編

 基本的に金をかけずにやっております。最適な方法かどうかは保障出来ません(ーー;)
 詳細に関しては必ずサービスマニュアルを参考にしてください。
B腰下分解−1
1−1


1−2
 まずは、クランクケースにつながっているホースをクランプを緩めて外しておきます(1−1)。

 なお、下記2点とも車体からエンジンを下ろす前にやっておいた方が良いのですが(汗)、、、
 ↓   ↓
 エンジン下部のドレーンボルトを外してギアオイルを抜き取ります(1−2)。

 スプロケットのロックワッシャーの止めをマイナスドライバーで起しておきます。エンジンを下ろす(チェーンを外す)前ならチェーンで回り止めになるので、ついでにスプロケットナットも外しておくと後々楽です。エンジンを下ろしてしまった場合はインパクトレンチで外します。

 スプロケットを外したら、カラーに磨耗がないかチェックします。ここが磨耗しているとオイルシールを新品にしてもオイルが漏れてくる場合があります(1−3、−4、−5)。
1−3
1−4
1−5
B腰下分解−2
2−1


2−3

 左側にあるフライホイールを止めているナットを外します。インパクトがなければ、この時フライホイールの回り止めをする専用工具「ローターホールディングツール」が必要です(2−1)。
 
 ナットを外したら、さらに奥にワッシャー(機種によっては回り止めワッシャーも)が入っているので、必ずこれも取り除きます(2−2)。
 
2−2
 ナットを外しただけでは強力な勘合ではまっているフライホイールは取れませんので、専用工具「マグネットプーラー」を使用して抜き取ります。
 この専用工具は社外品もありますが、強度のある純正品(90890−01189)を絶対お薦めします。勘合はものすごい力ではまっています。社外工具だと良く工具が壊れる話も聞きます。また、純正品でもカジり防止の為にネジ山にはグリースを塗布しておきます。外れた時は「ガコーン!」とスゴイ音と共に外れます。
※私は経験ありませんが、どうしても勘合が外れない場合もたびたびあるそうです。その場合はプロ(ショップ)に相談してみましょう。
2−4
B腰下分解−3

3−1
 フライホールが外れたら、ステイターASSYを取り付けている3本のボルトを外します。10mmメガネで緩めてからプラスドライバーで緩めると作業性が良いです(3−1)。

 ニュートラルセンサースイッチを止めているプラスネジを外します(3−2)。

 クランクケースに配線が入り込んでいるので、シリコンスプレーなどで抜けやすくしてから配線をケースから抜き取ります。この時はマイナスドライバー等を使って押し込むようにするとうまく抜けます(3−3)。

 クランクシャフトの溝にはまっているウッドラフスキーが取れるようなら、テープで仮固定しておいたり、取り外し無くさないように保管しておくこと(3−4)。
3−2
3−3
3−4
B腰下分解−4

4−1

 クラッチ側の右ケースカバーを外します。ノーマルはプラスボルトを使用していますので、外す時は貫通ドライバーを使用して、ドライバーの尻を叩いてから外すとボルトなめを防げます(4−2)。
 なお、右ケースカバーを外すだけの用途であれば、オイルポンプのカバー部は外す必要はありません
 全てのボルトを外したら、プラハンやラバーハンマーで固着を剥がしカバーを取り外します。叩く場所はカバーを良くみると、リップ上に2箇所ほど出っ張っている場所があるので、そこを叩きます(4−3)。
 カバーを外すと底に残ったミッションオイルがデロ〜ンと出てくるので、下に新聞紙を敷いておくと良いです(4−1)。
 右ケースカバーが取れたら、クランクケースを上下分割するので、ガスケットを適当に剥がしておきます(4−4)。
4−2
4−3
4−4
B腰下分解−5

5−1
 まず、クランクのプライマリーギアを外します。
 クラッチギアとプライマリーギアにウエスを噛ませて固定してインパクトレンチを使用して一気に外します。
 以前、ハンドツールで外そうとしましたが、ナットの締め付け力が非常に強くてうまくいきませんでしたので、今はインパクトを使用しています。(5−1)

 取り外したら、オイルシールのアタリ面の磨耗をチェックします。ここが磨耗しているとオイルシールを新品にしてもオイルが漏れてくる場合があります。ここのオイル漏れは一時圧縮漏れになりますので、要注意箇所です。また、ストレートキーを無くさないようにします。(5−2)
5−2
B腰下分解−6

6−1







6−8

 外したパーツは部位ごとに袋に入れておくと良いですよ。
 続いてクラッチ部を分解します。
 クラッチスプリングを取り外します。10mmメガネレンチで緩めてからプラスドライバーを使用すると良いです。なお、スプリングの力が掛かっていますので、ボルトが取れる最後までドライバーを押しながら取り外します。押しながら外さないと、スプリングの力でネジ山が飛ぶ可能性もあります。(6−1)

 クラッチスプリングを外し、クラッチプレッシャープレートを外したら、クラッチシャフトの中にボールとブッシュロッドが入っているので、これを取り外しておきます(6−2)。
 クラッチプレート類を取り外します(6−3)。
 クラッチロックワッシャーの爪をマイナスドライバー等で起しておきます(6−4)。
6−2
6−3
6−4

 専用工具クラッチホールディングツールでクラッチボスを固定して、固定ナットを外します。今回はインパクトを使っちゃいましたが、ここはハンドツールでも外れます(6−5)。
 クラッチボスを取り外したら、裏に厚手のワッシャーが入っているので無くさないようにします(6−6)。
 最後にプライマリーギア部を抜き取ります。ここも中に入っているカラーと裏側の厚手ワッシャーを無くさないようにします(6−7)
6−5
6−6
6−7
B腰下分解−7

7−1
 クラッチベアリング部に付いているプレートカバーを外します。ここはプラスボルトですが、非常に硬くしまっています。普通のドライバーではまずネジなめすると思います。
 T字のドライバーでガンガン叩いてから外します(7−1)。

 とりあえず、2本のうち右側だけボルトを外して、左側はちょっと緩めるだけでOK(クランク分割出来る)です(7−2)。
 
 なお、このカバープレートの上にある大きなカバープレートは外す必要はありません。
7−2






B腰下分解−8

8−1


 いよいよクランクケースの分割です。
 まず、ケース上面の10mmのボルト8本を外します。サービスマニュアルに記載の順番に緩め、2〜3回に分けて緩めていきます(8−2)。

 続いて、ケース下面の12mmのナット8個を外しますが、ここのナットは前輪からの泥や雨の跳ね上げ等の過酷な状況下に晒されている為、固着していることが多いです(8−3)。
 緩める作業に入る前に十分に洗浄し、潤滑剤を塗布しておくと良いです。私は力の掛けられるT字バーのレンチを使用して外しています(8−4)。
 ここのナットもサービスマニュアルに記載の順番に緩め、2〜3回に分けて緩めていきます。
8−2
8−3
8−4
 上下全ての固定ボルト・ナットを外したら、プラハンラバーハンマーで軽く叩いて、上下の固着を剥がします(8−5)。
 叩く時は鉄ハンマーは厳禁です。叩く場所も画像8−5のようなケース肉の厚い場所を叩きます。いろんな方向から叩き均等に浮き上がってくるようにします(8−5)。

 ある程度浮けば後は手で持ち上げれば上下クランクは分割出来ます。この時、クランクが上のケースに貼り付いてくるようなら、絶対にクランクを落とさないようにしましょう(8−6)。

 上下ケースが分割出来たら、クランクやミッションを取り外します。外しにくい場合もありますが、乗っかってるだけですので、引き上げるれば外れるはずです。
 外した際にはベアリングの半円ノックピンがミッションに2箇所、クランクに1箇所入っていますので無くさないように注意します。また、ケース合わせ面にもダウエルピンが2箇所入っていますので無くさないように注意します。
8−5
8−6
8−7
B腰下分解−9

9−1
 ギア抜け等のトラブルが発生していたなら、シフトフォーク部も分解して各パーツのチェックが必要になりますが、トラブルがなければ分解する必要も特にないと思います。

 全て分解が終わったら、パーツ部位ごとに整理しておきます。私は次の作業までチャック袋に入れてゴミが付かないように管理しています。

 クランクのOHに関しては、職人でないと出来ないので、内燃焼機屋さんに加工依頼します。
 クランクのOHも芯だしのみの軽いメニューから、ピン溶接、クランク分解+全ベアリング交換+芯だしのフルOHまで色々な方法があると思います。クランクの程度や使用用途や予算と合わせて内燃焼機屋さんに相談すると良いと思います。

 ただし、クランクピンが抜けかけたクランクは再圧入しても抜け易いので、ピン溶接して保険を掛けておいた方が良いと思います。
 また、サイドベアリングは走行距離暦が不明ならベアリングの状態で判断しないで、交換してしまった方が良いです。

@A腰上分解編 B腰下分解編


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