チャンバーについて! メインHTML作成:こすけっ!さん。 若干加筆:管理人けんぽん |
![]() |
正確にはエキスパンション・チャンバーと呼ぶのがこのパイプの名称。2サイクル・エンジンの排気ボートからサイレンサー部までの筒の部分を指している。 ちょっと見だけでは、ただの鉄板を加工、溶接しただけのパイプではありますが、4ストローク用マフラーのようなストレートパイプ構造とは異なり、2ストロークではその特殊な形状から実はシリンダー内で燃焼したガスを効率よく排出してやる役目を持つ魔法のパイプなのです。 では、どうしてこのただのパイプが排気ガスを外にうまく導いてくれるのか、下図で見てましょう。 |
注意:ノーマルマフラーの内部構造は、上図のようにチャンバー内部は単純なパイプ構造ではなく消音のために隔壁構造が採られています(さらにはサイレンサー内部も)。 これはパワー最優先ではなく、厳しい騒音規制をクリヤーし、乗りやすく、そしてパワーも出来るだけ落とさないようにメーカーが考えに考えて設計した物です。 |
![]() |
図@の状態はシリンダー内で爆発が起こった直後、ピストンは爆発力で下がり始めた状態である。開き始めた排気ボートからは、排気ガス(圧力波)がいきおいよくチャンバー内へと飛び出していく。ちょうど風船を針で突いた時と同じような状態です。 |
||
![]() |
図A、排気ポート付近に負庄が生じる頃には、シリンダーの掃気ボートが開き始め、掃気が始まる。 |
||
![]() ![]() |
図B、次にピストンが上がり始めて、まず掃気ポートが閉じる。しかし、まだ排気ポートは開いており、この隙間からチャンバー右側のしぼりテーパー(反射テーパー)で圧縮された排ガスの反動(反射波)でチャンバー内に流れ込んだ生ガスが戻される。
|
||
図D![]() 基本的には、チャンバーの性能を決める一番の要素は引っ張りテーパー角(排気流速を調整)と、膨張室の長さ(反射時間を調整)だそうです。 あとの寸法はボア&ストロークから9割決定してしまうそう。残りの1割は理論ではなく実践しないと分からない部分でもあり、2スト(チャンバー)の難しいところでもある。 図E ![]() 図F ![]() |
低速型と高速型 |
取り付けに際して ただ取りつければいいってモノではありません。 まずひとつは、排気ガスが漏れないようにすること。2サイクル・エンジンは、チャンバーがなければ、まわらないエンジンになってしまう。排気ガスによる正、負庄によってチャンバー 効果が生まれる。少しでも隙間やクラックがあると、その効果が十分に発揮できない。 排気ポート部とフランジは、スタッドボルトにナット止めするが、左右2本のボルトは均等に締めなくてはならない。片側だけ先に蹄めこん だりするとフランジが傾いてついてしまう。これはガス漏れの原因となるので要注意。 また、ガスケット類も再使用するとオイルが漏れる原因となる。チャンバー交換時には新品にするのが基本。 もし、再利用する際は耐熱液体ガスケットを必ず併用し、それでも排気漏れするなら新品に交換すること。 なお、RZRのノーマルチャンバーのフランジは使用状況によっては歪んでしまって、新品ガスケットを使用してもガタが出てしまうことがあります。その場合はペーパーガスケットを2枚重ねて取り付けるとガタが直る場合があります。 チャンバーを支えるブラケットの取り付けも、しっかり締めておかないと、振動でゆるみ、その振動が増幅されチヤンバー全体が振動する。フランジに力が加わり、クラックが入る原因となる。 実際には取りつけてから50kmぐらい実走行し、一度増し蹄めを行ないたい。1000km走行ごとにチェ ックするぐらいの気持ちも必要です。 また、フランジとチャンバー本体をスプリングマウントしている社外チャンバーも多いが、チャンバーによっては、このスプリングが走行中飛んでしまう物もある。この場合はスプリングを覆うような形でステンレスワイヤー使用し、フランジとスプリングをつなぐスプリングフック同士を軽くワイヤリングしておくと、スプリングが飛びにくくなります。 当然ですが、たとえボルトオンが謳い文句のチャンバーであっても、セッティングは行うべきです。エアクリーナーのブタ鼻外しや、パワーフィルター装着の場合はキャブのジェット類の交換(サイズUP)が必要になります。 新品購入であれば、購入場所で基本セッティングを教えてもらい、その辺りからセッティングを煮詰めていくと良いと思います。 ただ、街乗りでセッティングを出すのはなかなか大変で、高回転域が薄めになりやすく、こんな状態で高速道路で全開にすると焼きつく可能性があります。 まめにセッティングを変更する方なら良いのですが、あまりシビアにセッティングせずに、全体的にある程度濃い目にセッティングして安全マージンを取っておくのが、ストリートでは無難だと思います。 季節の変化で、空気密度(セッティング)が変わるので、季節が変わったらプラグチェックは忘れずに! |
||
メンテナンスに際して 外観ではまず錆びさせないことがとても重要です。 常に高温に曝されるパーツですので、大半のチャンバーの材料であるスチール(鉄)は一度錆びると一気に錆びが進行してしまいます。 赤茶の錆を放っておくと最後にはチャンバーに穴が空きます。 最初はチャンバーには黒ないし透明の耐熱塗料が塗られていますので、この塗膜を保護する為に雨などで濡れたらキレイに拭き取ってあげることが必要です。 人によって色々方法があるようですが、耐熱ワックス等を塗るのも良いでしょう。まったく専用品ではありませんが、ウワサではレーザー用艶出しのアーマーオールプロテクタントが安くて、塗って拭いた後の防錆効果が長いなんてことを聞いたことがあります(保障しませんよ)。 私自身も専用品ではない汎用のシリコンスプレーを使用しています。 でも、色々ケアをしていても乗っているとやっぱりエキパイ辺りから錆びてきます。 まめな方は、チャンバーを外して錆を落として脱脂した上で耐熱塗料を塗りましょう。 不精な方はチャンバーは取り付けたまま、錆を落として、脱脂して耐熱塗料を筆塗りしましょう。 スプレーしようが、筆塗りしようが、とにかく錆を進行させないことが一番重要です。錆びたチャンバーはみっともないです。 また、社外チャンバーは長期使用すると、乾いた音がしなくなり、サイレンサーの芯が詰まり排気音が大きくなります。個人的にはあまり酷いと低速トルクも痩せる気がします。 爆音サイレンサーは迷惑ですので、分解してメンテナンスする必要があります。
分解方法については、いずれコンテンツを作りたいと思います。とにかく、サイレンサーはうるさくなってきたら、分解メンテナンスしましょう。自分でやれない方は、チャンバーを販売しているショップならお願いすれば大体やってくれるはずです。 社外チャンバーからは、聞いていて気持ち良い、乾いた排気音を響かせたいものです。 |
上記記述は、主に下記を参考文献としていますが間違った記述等あれば、ご指摘いただければ幸いですm(__)m 参考文献 三栄書房:モトチャンプ 1984 250クオーター特集号 ネコパブリッシング:1999 CLOSE UP 2ストロークより |