外装(カウル類)の補修

 RZRは、転倒によってカウル類が破損している車両も少なくありません。また、転倒のみならずカウルを無理に脱着した為にカウルが破損してしまうことも多いです。
 良く壊れている所としては、、、、、、、、
●アッパーカウル部
 左画像はRZ250RR(51L)のカウルですが、転倒などの衝撃によるカウルサイドの破損・削れ・亀裂の他に赤○で囲んだカウルステーを止めるステー固定部分やヘッドライトの固定部分に折れや亀裂が無いか確認が必要です。

 なお、右画像の29Lに採用された新幹線カウルも同様な箇所に注意が必要です。
●サイドカウル部
 左画像はオムスビRZR(29L〜1AR)のサイドカウルですが、赤○で囲んだタンクのブッシュに差し込む突起状の押さえやフレームのブッシュにはめる爪部分の折れに注意です。また、ブッシュが硬くなるとサイドカウルは極端に外れにくくなり、無理に外した為に上記赤○近辺に亀裂が入っていることもとても多いです。
 ちなみに右画像の後期型(1XG、3HM)のサイドカウルも赤○で囲んだフレームのブッシュにはめる爪の折れや、特にフレーム後部にネジ止めする穴の欠けに注意が必要です。
●テールカウル部
 左画像はオムスビRZR(29L〜1AR)のテールカウルですが、赤○で囲んだフレームにネジ止めする穴の欠けに注意が必要です。
 また、右画像はオムスビRZR(29L〜1AR)のオプションのシングルシートカバーですが、赤○で囲んだ取り付けステー用の穴周辺の亀裂・割れが良く起こります。

 なお、後期型(1XG、3HM)のテール部の左右サイドカウルを連結するカウルの爪が良く折れるので要チェックです。



上記のカウル補修に関して

 管理人は、今までカウルの亀裂や折れに対して、瞬間接着剤や、コテで破損箇所の周りを溶かしてみたり、、、、、と色々やってきてみましたが、そのいずれも一時的には補修出来るものの、強度不足により振動や衝撃などで、そのうちまた割れてしまったり、折れて取れてしまうことが大半でした。

 今回、各種レストア誌でカウル補修で紹介されているプラリペア(化学溶着補修剤)という商品を試してみました!
 左画像のキットで¥1,680(東急ハンズで購入)。う〜ん、意外と高いと思いましたが、使ってみてその復元強度にマジ!ビックリ!(゚Д゚;
 入っている溶液とパウダーも見た目は「少ねーなー」と思いましたが、欠損パーツの復元で大量に使用しない限りは、カウルのヒビ割れ・折れ程度ではかなりの箇所の補修に使用出来ます。
 まあ、直し方は慎重かつスピーディな作業が要求されますが、慣れると作業自体もやっていて楽しさがありますよ(^O^)。
 カウル補修で、とにかく強度が欲しい時にはかなりお薦め品です!
 今回、プラリペアで補修したのはオムスビRZRのオプションのシングルシートカウルのヒビ割れです。
 このシングルシートカバーはステーにネジ止めする穴近辺に力が加わりやすく、同様にヒビ割れした物を見かけます。
 ヒビ割れが入り出しても放置して乗り続けていたら、どんどんヒビ割れが奥まで広がってきてしまいました(ーー;)。
 基本的にプラリペアの取り説の補修方法に準じてますが、まずヒビ割れ箇所に合わせてリューターやヤスリでV字の溝を掘ります。

 削るのが可能な場所であれば、表・裏ともV字溝を掘ります。
 さて、こっからがプラリペア補修の楽しい?ところ。
 専用ニードルからパウダーに溶液を垂らします。パウダー内でダマとなった溶液をニードルで刺し、補修箇所であるV字溝に運び、さらに溶液をプラスしてV字溝に流し込みます。もちろん、強度UPの為に表裏とも同作業をします。

 ちなみ、溶液はちょっと溶剤臭?が強いです。 
 約5分待ては硬化して終了です。今回使用したのが、クリヤータイプだったので、右画像からは分かりにくいと思うのですが、V字溝に合わせてプラリペアが流し込まれています。
 クリヤーの他にもホワイトとブラックタイプがありました。

P.S.強度バッチリで感動したんで、さらに強度が必要な右画像の折れて&ヒビ割れてしまったRZRRのアッパーカウルの取り付けステーにも使用してみました。こちらも強度バッチリで直りました(^O^)。
 今回は普段は見えない箇所の補修だったので、塗装は筆塗りで終了しました。

 今までプラリペアの名前をレストア誌などで読んで知ってはいたのですが、貧乏性の私的には値段がたかが補修品にしては高いと思っていましたが、こうして強度バッチリで直ると値段も許せました。
 まだまだパウダーと溶液も余っているので、当分の間はカウル補修にはコレ一筋でしょう。

 なんか褒め過ぎな感じもしますが、使ってみてそれだけ感動したってコトです。


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