RZ250R-平成最後のエンジンレストア 1


レストアベースはこれ!

   2019年、、、平成最後の今年は秋には消費税増税も予定されている。純正パーツも年々値上がり、今やちょっとのパーツ注文で驚く金額になってしまっている。
 もろもろの価格アップの前にパーツの終活でガレージに転がっているエンジンパーツを集めてちゃんとしたエンジンとして組み立てておこうと!
 
平成最後のエンジンレストアである。

 
まずは現状把握!

 ヤフオクで腰下だけ購入したエンジン(だと思う)だが、入手後10年ほど寝かしてようやく手をつけることとなった。
 ただ、ガレージ保管で湿気(錆)にも気をつけて保管してきたので入手後の劣化は少ないと思われる。
 
最近、ヤフオクを見て思うのだが、出品されているパーツの程度が悪すぎる物が多い。保管方法が悪過ぎるというか、放置車両からはぎ取ったパーツが多いのだろう。見るからにゴミのようなパーツもあり残念な気持ちになる。

 まずはケースカバーを外してみた。
 あれ?
クラッチASSYが入っていない。ここは先般クオリティーワークスさんでダンパー入れ替えしてもらったクラッチがあるので、それを入れたいと思う。

 ケースを上下分割するにあたり、
クラッチボスのベアリング抜け防止?で止まっているステー(プラスネジ2か所)をまずは外す。このプラスネジは非常に硬く、普通にドライバーを回すだけではまず外れない。ショックドライバーがあれば良いのだが無いのでタガネでゆるめる方向に叩いて外しました。ここは六角ボルトに入れ替えます。

 あとは
クランクについているナットもゆるめますが、ここは上述のクラッチボスをはめてからギアにウエスをかまして動かないようにしてインパクトレンチで外しました。
   
 あとはフライホールがついていればそれを外すが、今回のエンジンはそれも付いていないので、
上下ケースを止めているボルトとナットを外します。
 上のボルトはハンドで外しますが、下のナットは固着していることも多いので、私はインパクトレンチで外しています。

 
上下ケースを固定している全てのボルト&ナットを外したら、プラハンマーで軽く叩きながら、上下ケースを分割します。

 特に問題無く分割出来ました。

   ケースで一番気をつけたいのが、クランクベアリングの座面の程度である。

 ここは
ベアリングが暴れて叩かれてしまうようで、程度の悪いエンジンだと、指で打痕を撫でると段差が分かるくらい打痕が酷いものもあったりする。

 
指で撫でて段差があればクランクケースとしてはあまり程度の良くないものになると思う。クランクケースの程度はパーツ点数の少ない2ストエンジンにとっては非常に重要な項目になる。
 もし、良いエンジンを作りたいと思ったら、このクランクベアリングの座面の程度が悪かったら、そのケースは使うのは避けた方が良いと思います。

 で、今回のこのケースだが、スプロケット部分に肉抜きの穴が空いていることから初期の古いモデルと思われるが
、座面は非常にキレイであった。
 スタッドボルトも錆などの劣化も少ないことから、元々の走行距離も少ない物ではないかなと思われる。
 ピストンがデトネショーンで穴が空いてしまうとケース内にアルミ屑が溜まることがあるのだが、それも無い。
 
この腰下は程度は結構良いのかと思われるものであった。

 こうして過去の使用上を推測しながら分解していくのも楽しいものである。

 

 ☆クランクの程度の確認

 ケースがキレイだったので、クランクもそれほど悪くはないと思われた。
 振れを測定出来る機器は持っていないので
測れる重要な部分だけでも確認します。

●コンロッド大端部の隙間 
 
基準値 0.25~0.75mm  
 測定値 左右ともほぼ0.45mm

●クランク幅
 
基準値 53.95~54.00mm
 測定値 左右ともほぼ54mm

 思った通りクランクの程度は悪くない。ラッキーである。
 程度があまり良くない場合にはクランクも分解して全ベアリングを交換する必要があるが、
この程度の良さならば、ケチってのクランクOHメニューは必要最低限の芯出しとサイドベアリング交換で大丈夫と思われる。
 後はピン溶接を追加するかどうかだと思う。

   

 
分解した部品は部位ごとにビニール袋に入れて管理すると部品の紛失や付け間違いなどのトラブル防止にもなって良いです。
 
 ミッションに関しては、目視で変摩耗とか異常が無い限りは私はギア分解はしないです。ミッションはちょっとの摩耗でギア抜けや入りにくさが出てしまったりするようですので、目視で変摩耗などの異常が確認出来るレベルならば、ギアASSY交換も視野に入れる必要があるかと思います。

   程度上かと思われたこの腰下ですが、問題が一点!!
 
 
ケースのリブが大きく欠けていました。
 落としたのか?実走行で事故にでもあったのか?
 
 欠けを目立たない程度に削るか、パテ補修位はしておこうと思う。それをしたからと言って強度が戻る訳でもないが、
こう言うのは見た目の気分が悪い。


 とりあえず、分解は終了。




 ちなみに参考までに残念なクランクも!

 以前にクランクだけ入手したのだが、
パッと見はキレイなクランクであったが、良く見るとクランクに変な跡が付いている。

これはキャブレタ―から漏れた
腐ったガソリンやら水分がクランク室内に侵入して錆びた跡だ。少量なら何とかなるかもしれないが、コンロッドベアリング部も漬かったあとがある。

 
こうなるとクランクピンやベアリングも傷んでいる可能性があり、クランク分解でのOHを視野に入れないといけないと思う。 


 こんなクランクも程度としては極下ではないので、「いつか使うかな?」と思い捨てられないでいる。
 困ったものだ。。。





ここまで掛かった費用

エンジン分解のみ   ¥0
   
   
   
   
   
 合計  ¥0



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おしまい




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