@A腰上分解編 | B腰下分解編 |
@下準備 その1:エンジン下ろし エンジンを乗せる車輪付きの台車があると持ち運びに非常に便利ですよ。腰痛防止の為に自作しました。 その2:洗浄 |
●まず、エンジンを車体から下ろします。RZR整備の基本作業っす。 @マフラー、キャブレターは外す。 Aエンジンハーネスのカプラーを全部外す。 B冷却ホース(大2ヶ所、小1ヶ所)、オイルホースを外す。 Cクラッチ・オイルポンプ・YPVSケーブルを外す。 Dギアチェンジリンク、エンジン下の防振ロッド2本を外す。 Eチェーンを緩め、左エンジンカバーを外し、チェーンを外す。 Fエンジン下部の隙間に傷防止のウエスを入れて、エンジンマウント2ヶ所を外す。 G1人なら、気合を入れて持ち上げてエンジンを右側に下ろします。 ※特に細かい説明は無しです。これくらいは出来ないとエンジンOHは難しいでしょう。 ●続いてオイルなどで汚れきったエンジンをキレイにします。 吸排気ポートなどの水が入って欲しくないところにウエスを突っ込んだり、ガムテープ貼るなどして簡易マスキングします。 専用クリーナーもありますが、結構高価なのでキッチンの油汚れ落とし用洗剤で代用しています。成分が整備専用洗剤と同じアルカリ系の物が汚れ落ちがいいです。ゴム手袋して歯ブラシを使ってゴシゴシやれば頑固な汚れも大抵落ちます。 スプロケット周り、排気ポート周辺が特に汚れていますので、徹底的にキレイにしておきます。 |
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A腰上分解−1 |
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A腰上分解−2 |
ヘッドボルト10本を14mmのボックスレンチで外します。 ヘッドに歪みが生じないようにヘッドの左右外側から内側へボルトを外すようにします。また一気に緩めずに2回程度に分けて徐々に緩めます。 ※ヘッドに記載の番号は締める時の順番です。 |
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A腰上分解−3 |
ヘッドボルトを全て取り外したら、ゴムハンマーないしプラスチックハンマーでヘッドを軽く叩きヘッドガスケットの固着を剥がします。 色々な角度から軽く叩き少しづつ固着を剥がしていきます。 鉄ハンマーで叩いたたり、マイナスドライバーでこじるのは御法度です。 |
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A腰上分解−4 |
ある程度固着が剥がれたら、エンジンを前側に倒してから完全に固着を剥がして、ヘッドを抜き取ります。 ヘッドを前倒しにするのはヘッドを抜くと必ずラジエター液(クーラント)が漏れてきますので、このラジエター液がシリンダの中に入ってしまうのを出来るだけ防ぐためです。 また、−1でホース部を抜けやすくしておけば、ヘッドを抜く時に同時にホースも抜けます。 |
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A腰上分解−5 |
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A腰上分解−6 |
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A腰上分解−7 |
シリンダヘッドを止めている12mmのナットをメガネレンチで緩めて外します。 緩める時には歪み防止のために対角線上に緩めていきます。ここも一気には緩めず2回程度に分けた方が良いです。 左右シリンダ×4ケのボルト全て外します。 |
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A腰上分解−8 |
ゴムハンマーないしプラスチックハンマーでシリンダを軽く叩きベースガスケットの固着を剥がします。 色々な角度から叩き少しづつ固着を剥がしていきます。排気ポート付近をまず下からドンっと叩いて最初の固着を剥がすのが良いと思います。なお、シリンダをある程度強く叩けるのはピストンの稼動方向(シリンダの前後)のみです。シリンダの左右方向に強く叩くのはクランクに余計な力が加わるので避けた方が良いでしょう。 鉄ハンマーで叩いたたり、マイナスドライバーでこじるのは御法度です。 |
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A腰上分解−9 |
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A腰上分解−10 |
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A腰上分解−11 |
ピストンピンクリップをラジオペンチで内側方向に力を掛けてクリップを抜き取ります。 出来るだけピストンに傷を付けないように気を付けます。 なお、ピストンピンクリップは片側だけ外します。両側外してもピストン再利用時に2個クリップが必要になってしまうのでもったいないです。 その後の作業性を考え普通は外側のクリップを外します。 |
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A腰上分解−12 |
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A腰上分解−13 |
ピストンを再利用する可能性があるなら、ピストンヘッドにシリンダの左右のどちらに入っていたピストンかケガキ線を入れておきます。 今まで使ってきたシリンダ&ピストンの組み合わせでアタリがついていますので、これを逆に入れ替えるのはナンセンスです。 |
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A腰上分解−14 |
ピストンを外し、ニードルベアリングを外して、腰上分解はまずは終了です。 ただし、腰上OHだけが当初の目的であっても、必ずシクネスゲージでクランクピン圧入部の隙間を測定します。 クリヤランスが使用限度外の場合や、左右クランクの開きに大きな差がある場合は、残念ながら腰下OHも必要になります。 基準値0.25〜0.75o(使用限度0.9o) クリヤランスに異常がある場合、そのまま腰上を新品で組んだとしても、いずれは焼き付いたりベアリング破損等の重大トラブルのなる可能性があります。 それだけ2ストの腰下(クランク)は重要ですので、作業の手間(お金)を惜しまず腰下も直しておくことを是非お薦めします。 |
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