キャブレターレストア

 乗らなくなって不動車になってしまったRZRはキャブレターをレストアし、燃料を入れ替えればエンジンが掛かるものが多いです。キャブレターはエンジンにしっかり仕事(燃焼)をさせる大事なパーツです。レストアする際は全バラにして、確実に各通路の貫通確認と各部の調整を行なっておきましょう!※細かいことはサービスマニュアルを見て下さいね。


@分 解 編

 今回レストアするのは3HMのキャブレターです。

 キャブレターは29L以外は基本的に写真の強制開閉タイプです。内部の構成パーツ類はほぼ共通です。
 29Lのキャブに関してもスライドバルブの引き上げ方が異なるのと、パワージェットが付いてはおりませんが、構成パーツの基本は同じです。




 レストア用キャブレターを寄付していただいたホリさんスペシャルサンクスm(__)m
@全バラ粉々
 まずは、全バラにします。

 バラせるパーツは全て取り外しましょう。
 組み立てる時に困っちゃいそうな方はデジカメで写真を撮りながら、バラしていくと後々困りませんよ。小さなパーツが無くならない様にトレーに入れましょう。部分ごとにトレー分けが出来ればなお良し!
@−1 ドレーンボルトの外し
 ドレーンボルトは硬く固着している場合が多いので、ネジなめしやすいです。フロート室をキャブボディから外す前に、ドライバーでしっかり押しながら外すと、なめずに取れますよ。
@−2 エアスクリューの取り外し
 エアスクリューにはゴムのOリングとスプリングがいっしょに入っています。特にスプリングは中に残ってしまいやすいので、ちゃんと取り出すこと。

 また、ドノーマルであればエアスクリュー調整は1・1/4戻しですが、チャンバーやパワーフィルターがついていた車両などは調整を変えている場合もあります。一回締め込んで何回転まわされているか確認しておくとセッティングの時に楽です。
@−3 フィルターの取り外し
 3HMのキャブレターのみホースの差し込み口にフィルターが内臓されています。これも引っこ抜いて取り外します。
 
 このフィルターに錆などが詰まって入れば、タンク内もまず錆びていますので、コックのストレナータンク内の錆のチェックを必ず行なうこと。
 なお、このフィルターは気休めです。細かな錆の粒子などはキャブレター内部に流れていってしますので、「フィルターがあるから!」と過信しないこと。
※ストレナーのついていないコックもあるようです(2003年7月追記)。
@−4 フロートの取外し
 フロートはピンの差込みで止まっています。極細のドライバーの先で軽〜くコンコン叩けばピンは抜けてきます。ピンの頭が出てくればピンの頭を引っ張ればピンは抜けます。
@−5 メインノズルの取外し
 腐ったキャブだとスラッジなどで目詰まりしていて、メインノズルがちょっと押しただけでは出てきません
 そんな時は潤滑剤をいっぱいスプレーした後にメインジェットのハマるネジ穴に長めの5ミリボルトを差し込んで、やさしくコンコンと根気よく叩いてみましょう

※キャブレターパーツは、どれも柔らかくデリケートなパーツです。もし叩く時は基本はやさしく!軽く!
@−6 大事なパーツ
 腐ったキャブレターだと、写真の構成パーツ(スロージェット撮影忘れ)が、だいたい目詰まりや腐食を起こしています。今回のキャブのメインノズルとスロージェットの穴はスラッジで塞がれていました。
 これらのパーツはキャブレター機能上、大変重要なパーツです。腐食で削れてしまっていたら要交換となります。ジェット類の穴などは腐食で広がってしまっている場合もあり、こうなるとセッティングも狂ってしまいます。

A清掃編へGO!


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