RZ250R-平成最後のエンジンレストア 4

ポートを修正(加工)するのだ!!

 前回までで、腰下の下準備は大体終わった。
 
クランクに関しては、芯出し等の作業は井上ボーリングさんに依頼したので、腰下を組むにはこのクランクの出来上がりを待つだけとなった。

 と言う訳で次は
腰上の準備としてポートを修正(加工)しておく。
 別にサーキットを走る訳では無いので、
大幅にポートタイングを変更する気は更々ない。
 気持ちの良いふけ上がりになれば良いので、
基本としては段付きを無くす、スムーズに吸排気出来そうに肉を少し落とすことを重視して削っています。

 
削り方や削る量に関しては、今まで伝聞からの浅い知識の我流なので、参考程度に見ていただければと思います。まあ、気持ち程度の削り量なので、今までこれでやってきて問題も感じたことはないですが、、、、、
   まずは片側のシリンダから、、、、、、、、

 まずは排気ポート、出口は純正の
リングガスケットをはめてみると、ここに5mmほどの大きな段差がある。
 ここをトップページのように
棒ヤスリでガリガリと削るのだ!

 電気式のリューターは持っているのだが、粗削りは棒ヤスリの方が効率は良い感じなので、
仕上げをリューターで仕上げています。
 とりあえず、リングとの段差の粗削りはこんなところで、、、、

 それから今度は
YPVSバルブをはめて、プーリーの最大開度位置でYPVSバルブと排気ポートに段差が無いように削ります。

 また、
YPVSバルブはお山の形状をしており、このお山をゴリゴリやみくもに削ると中のボルトが見えてしまうので、そこまでは削らないようします。
 レーサーだとそこら辺まで削っているようですが、そこまで削るとボルトからオイルが伝わってきそうな感じがします。ストリートバイクなのでそこまではしません。
 

 続いて排気ポートのタイミングなのだが、、、、、

 上記の
YPVSプーリーをはめた状態だと、大体排気ポートとYPVSバルブに段差が出来ている。
 
この段差を無くすように排気ポートを削っていくと、結構ポートタイングは変わります。

 今回、段差をキレイに無くす為に
シリンダ上面より28mm(ノーマル)から27.1mmまで0.9mm削れました。これに合わせて排気ポート全体を削っていきます。

 RZの教本である
赤本(別冊クラブマン)での元稲氏のポート加工論ではレーサーで26.5mmまで削っていたので、ここら辺が削れる最大値かと思われる。
 あまり削り過ぎないように排気ポートタイミングは注意も必要かと思います。
削っても0.5mmから1mm位に抑えた方が無難です。




  排気ポートタイミングも決まったら、電動リューターで仕上げていきます。
 さすがに棒ヤスリですとかなりの荒仕上げなので、
ポートタイミング変えない範囲でリューターでガシガシ削ってキレイに仕上げていきます。

 YPVSは上述の通り、山をズドーンっと削ってしまうと、中のボルトまで見えてしまうので、見えない範囲で収まるように削っておきます。

 とりあえず、こんなもんでしょうか。
ここまで削るのも結構疲れます。

 片側が出来ました。
 もう片側のシリンダもこのシリンダの削り具合に合わせて同じように仕上げていきます。

   で、もう片側のシリンダも同じように削りますが、気をつけたいのは排気ポートタイミングとYPVSプーリーの開度です。

 ある程度削り込んできたら、
左右シリンダのYPVSを連結して左右のYPVSが同じように全開位置で全開になるか、削ってピッタリ左右を合わせます。
 排気ポートタイミングも先に削ったシリンダと同じタイミングにします。

 ここは大事なところなので、
慎重にきっちりと左右合わせます。

 吸気ポートは、、、

 
タイミングは変更せず、排気タイミング早めたので吸気タイミングも早めても良いのですが、今回は段差修正での抵抗の少ないスムーズな吸排気が出来れば良いので。。。

 
ブリッジ部分の角部分は小R付けて△形状にします。
 ポートも全体的に少々削って拡大します。
   掃気ポートは、、、

 こちらも
タイミングは変更しません
 ブリッジ部分の角部分は小R付けて△形状
にします。

 
シリンダリブの部分も段差が多いので滑らかな形状なるように削ります。
 51Lシリンダのみにある
補助ポートも大きな段差があるので、滑らかになるように削ります。
 

 仕上げで、、、、

 今まで仕上げは耐水ペーパーでツルツル仕上げにしていました。
 今回、ポートの削り粉を飛ばしたくて、念願のコンプレッサーを購入しました。
 併せて
マイクロエアリューターも購入したので、これで仕上げました。

 排気ポートは鏡面とまではいきませんが
まあまあのツルツル具合で!
 排気ポートを磨いても性能には効果が無いとは言われていますが、
ツルピカにした方がカーボンの付着が少なく、良いことの方が多いと私は思っています。

 吸気と掃気はカーボンが付着することもほぼないので、磨きはほとんどしないでフィニッシュ!
 
 YPVSバルブとの段差もほぼありません。

 これでシリンダの段取りも出来ました。
   




ここまで掛かった費用

エンジン分解のみ  ¥0
クランク消耗品パーツ(モノタロウ ¥12,089
   
   
   
   
 合計  ¥12,089


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おしまい




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